グリッドトレードはFXで資産運用を可能とします。古くから確立され、どんな相場にも適用でき、ロジックが通用し続ける・・・個人でも再現しやすい唯一の手法です。

MT4/MT5 を自宅PCで運用した時の電気代(実測値)

FX自動売買を行うポピュラーな方法の1つにMT4/MT5上でシステム(EA)を動かすというものがあります。MT4/MT5(EA)を動かすための環境としてVPSではなく、自宅PCという選択肢を取っている方もいるかと思います。

私はMT4を開始した当初にVPSのランニング費用(月額費用)を払うのがイヤだったこともあり、自宅PCでの運用を開始しました。

ですが、自宅PCであってもランニング費用は掛かってきます。その最も分かりやすいコストの1つが電気代です。

PCを24時間稼働させ続けるとそれなりに電気代が掛かりそうなイメージが先行しますよね?そこで本記事では電気代にフォーカスし、

MT4/MT5を自宅PCで運用すると電気代がいくら掛かるのか実測値をお伝えします

VPSアフィリのWEBサイトでは「自宅PCは電気代が掛かる」といったデメリットを表現する記事を多く目にすることもありますが、実際どれくらいの費用が掛かるのか正確に表現されているWEBサイトは本当に少ないです。

自宅PC派のみなさんの「電気代どれくらい掛かっているのだろうか?」
VPS派のみなさんの「電気代がどれだけ節約できている?」

そんな疑問への解決となれば幸いです。

MT4/MT5稼働PCについて

電気代といっても、稼働させているPCや利用状況によって随分と変わってきます。

私自身、MT4を運用する端末として試験的な利用を含めると、デスクトップPC・ノートPC・ミニPC・スティックPCなど色々と使いましたが、MT4/MT5を稼働させるにあたってはノートPCが最適です。

理由は、バッテリー内蔵で停電対策が不要、かつディスプレイ・キーボード・マウスがオールインワン、省電力と3拍子揃っているからです。

省電力という点ではスティックPCやミニPCなども候補になりますが、停電への対策が必要になる(停電リスクを受容する)、電源やディスプレイ・キーボードが別途必要になります。ということで、今回は最適解であるノートPCでの計測となります。

MT4稼働PC・スペック

今回MT4端末として採用したのは「ASUS VivoBook E203NA-232」というノートPCです。当時の市販最低スペックレベルで価格は2万3千円程度で購入したものです。スペック等は以下の通り。

(図1 :ASUS VivoBook E203NA-232 デザイン)

 

(図2 :ASUS VivoBook E203NA-232 スペック表 価格comより)

PCの利用状況

ノートPCは直射日光の当たらない涼しい部屋に配置。PCの電源設定は一般的な節電モードとし、未操作でディスプレイの電源は切れるように設定。

MT4は2つ(XMとFXTF)で、当サイトのグリッドトレードEA「千刻」を5つ稼働させていました。参考までに計測期間内のトレード総数は決済基準で331回です。

MT4以外の起動ソフトとしてはウィルス対策ソフトと、お手製の簡単な監視ツール(DOSコマンドの一定間隔実行)が動作している状態です。

 

(図3.PC設置状況)

また、上図3のようにモバイルルータはPCにUSB接続してPC経由で給電しました(今回の計測ではモバイルルータの消費電力も加算されるケースとモバイルルータを別給電したケースの2通りで計測)

MT4/MT5端末の電力測定方法

PCの消費電力を測るためにワットチェッカーを用いました。ワットチェッカーとはその名の通り消費電力を計測する機器です。

(図4.使用ワットチェッカー)

実際に使用した機器は「Bluetoothワットチェッカー REX-BTWATTCH1」というものです。計測範囲は0mW~と僅少な値も計測が可能で、精度も±30mWと今回の実測としては問題ない精度です。今回は2週間程度の計測期間を取りました。

 

MT4/MT5 稼働端末の消費電力実測値

日々の電力消費推移

(図5.日別電力消費量)

上図5の通り、計測期間の毎日横ばい状態となりました。

相場がよく動く日とほとんど動かない日があり、MT4でいうとレート配信頻度(ティック更新頻度)やトレード回数も随分異なりますが、消費電力という観点でいえばほとんど差がでません。

相場が動かない土日(上図5の赤枠線内)に関してはほんの少しだけ消費電力は少ないですがそれでも微々たる差となりました。このことから、

レート配信頻度やトレード頻度が消費電力に与える影響は低く、消費電力に大きな変動を及ぼすレベルではない

ということも分かりました(但し、CPUに高い負荷がかかるEAは実測できていないことは注釈させていただきます)。

※消費電力という観点ではウィルス対策ソフトの定期スキャンのほうが消費電力に与える影響は大きいと推測します。

日別電気代(ノートPC+モバイルルータ)

(図6.日別電気代 ノートPC+モバイルルータ)

上図は消費電力を電気代に換算したグラフです。1KWh=25円と一般的な電気代単価としています。ノートPCだけでなく、モバイルルーターを合わせても24時間稼働させて3円程度しか掛かりませんでした。

日別電気代(ノートPCのみ)

(図7.日別電気代 ノートPCのみ)

上図7はモバイルルーターのUSBをノートPCから外し、ノートPC単独で計測したときの電気代です。

こちらは1日あたり1.6~1.7円程度です。(7/7 土曜日 は少し作業した関係で消費電力が多いです)

驚きの安さです。これでは電気代節約のために相場の動いていない土日に電源を切っておこう・・・という行動を起こす気にならないくらいですね。

 

(補足)ミニPCの消費電力・電気代

ミニPCの消費電力も計測したため、補足として追記します。

MT4/MT5 稼働PC・スペック

調査端末は「Lenovo ThinkCentre M75q-2 Tiny」です。2020年 高コスパと話題のミニPCで、カスタムメイドを入れて6万円で購入したものです。

(図8.Lenovo M75q-2 イメージ・スペック)

PCの利用状況としては、MT4/MT5をそれぞれ1つずつ起動し、双方ともにチャートは4枚・EAは1つ・インディケータ1つを稼働させました。

ミニPCの消費電力・電気代

ミニPCは、上図8のようにモニタやキーボードが必要であり、それら給電も必要になりますがPC本体のみで計測しました。

(図9.電気代 ミニPC)

上図9の通り、8時間稼働で2円となりました。1日あたり6円なので月額あたり180円となります。

まとめ

いかがでしたでしょうか。24時間稼働させると電気代はそれなりに掛かるだろうというイメージを払拭する結果が出ました。この結果に驚いた方も少なくないかと思います。

ノートPC+モバイルルータを24時間稼働しても1日にたった3円、覚えやすい数値にざっくり丸めると

MT4/MT5をノートPCで稼働させた場合、
電気代は月額50円くらいであり、モバイルルーターを含んでも月額100円
ミニPCなら月額 200円程度 である

ということになります。

あくまでも私の実測例ですが、市販最低スペックのノートPCを節電モード&ディスプレイオフで稼働させると月額 50円に近い値になると思います。

今回の結果からわかる通り、自宅PC運用にあたっては小さな電気代を気にするより、自宅PCならではのトラブル発生による機会損失に目を向けた方がいいですね。

参考 MT4を自宅PCで6年以上運用して体験した7つのトラブル

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